「源氏物語」の魅力を各界の著名人らが読み解く第5回「源氏の世界を語る」リレー塾(読売新聞大阪本社主催、源氏物語千年紀委員会共催)が17日、京都市左京区の京都会館で開かれ、約800人が紫式部の生み出した愛と悲しみの世界に浸った。
読売新聞大阪発刊55周年の記念事業で、源氏物語千年紀に合わせた「源氏物語〜千年の時を超えて」シリーズの一環。
読売新聞大阪本社の菊池卓雄専務のあいさつに続き、作家の林望さんが基調講演。フリーアナウンサーの近藤サトさんが六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)を題材に朗読し、フリートークでは、同志社女子大の吉海(よしかい)直人教授ら3人が「物語が織りなすひと模様」をテーマに語った。
京都市左京区の京都会館で17日開かれた第5回「源氏の世界を語る」リレー塾(読売新聞大阪本社主催)では、参加者らが源氏物語に登場する人物の心理描写や平安朝の家族関係などを語り合い、世界最高峰の古典文学の新たな魅力を引き出した。
作家の林望さんは基調講演で、光源氏を拒絶しながらも、源氏への思慕で苦悩する空蝉(うつせみ)を中心に語り、「登場人物の心理が煮詰まると、ふっと情景描写で場面を変える紫式部の筆力はさすが」と称賛した。
フリートークで、物語の親子関係や乳母(めのと)の役割に着目する吉海(よしかい)直人・同志社女子大教授が、貴族が乳母とのつながりが深かったことや、子の出世が一族の繁栄につながったことなどを紹介。フリーアナウンサーの近藤サトさんは「紫の上は最後に打ちのめされるなど不幸の度合いが大きいが、それでも頑張るという反骨精神が気になる。晩年の紫の上を朗読してみたい」と話し、会場を沸かせた。
同市右京区の中西英三さん(75)は「女性の容姿や恋愛模様が事細かに描かれていて、意外に身近だと感じた」と言い、大阪府羽曳野市の同志社女子大4年森田華代さん(21)は「能を取り入れるなど斬新だった」と感激していた。