「源氏物語」のファンらが参加して17日、大阪市中央区のそごう劇場で開かれた第4回「源氏の世界を語る」リレー塾(読売新聞大阪本社主催)。研究者らが独自の視点で物語について語り、来場者は平安王朝文学の魅力に浸った。
谷崎潤一郎を研究するたつみ都志・武庫川女子大教授は、基調講演「谷崎源氏をめぐって」で、「源氏物語は光源氏の女性遍歴を縦糸、都の春夏秋冬を横糸にした織物だ」とし、「物語を3度も訳した谷崎は、その手法を『細雪』に生かした」と解説した。
新内節浄瑠璃の人間国宝、鶴賀若狭掾(わかさのじょう)さん=写真左=の三味線に合わせて朗読を披露した平野啓子さん=同右=は、その後のフリートークで「男女の心の機微が現代にも通じるところが多い」と説き、源氏物語をテーマにした絵画を多数描いている城戸真亜子さんも「いろんなタイプの女性が登場し、感情移入できる。雪景色の美しさなど、新しい価値観を見いだした紫式部の感性にも驚かされる」と述べた。
源氏物語の市民講座に通ったという兵庫県宝塚市の主婦、鈴木孝子さん(48)は「解釈について様々なヒントをもらった。勉強に生かしたい」と話していた。