「恋の駆け引き」読み解く…リレー塾

源氏物語の世界を語る有馬稲子さん(左)と高木和子さん

 神戸市中央区の新神戸オリエンタル劇場で1日開かれた第2回「源氏の世界を語る」リレー塾(読売新聞大阪本社主催)では、研究者らが独自の視点で物語の中の人間関係や社会背景などを読み解き、観客らは物語の新たな魅力を発見して楽しんでいた。

 「源氏物語を彩る和歌」をテーマに基調講演した高木和子・関西学院大准教授は、物語に登場する「六条の御息所(みやすどころ)」が詠んだ和歌を取り上げ、「六条の御息所は物語の中でも数少ない、返歌のない独詠歌を2首も詠んでいる。そのことが、光源氏に愛情が伝わらないという孤独感を表現している」と解説。物語を読み取る楽しさを紹介した。

 フリートークでは、女優の有馬稲子さんが六条の御息所について、「教養と美しさを備えたすごい人。(光源氏への)執着も強い。物語を読むにつけ、私ももっと恨んでやればよかったと思う人がいました」と話し、笑いを誘っていた。

 祖母に誘われて参加した兵庫県猪名川町の大学生池田真美子さん(19)は「難しそうといった源氏物語のイメージが変わった。和歌のやり取りは、現代の携帯電話のメールでの恋の駆け引きに通じるところがありますね」と興味深げに聞き入っていた。

2007年07月02日  読売新聞)